シンガポールのインター、親の年収いくら必要?

シンガポールインターナショナルスクール

 シンガポールのインターは高い、高いと噂には聞いてましたが、「正直これほどまでとは思っていなかった、、、」というのが移住が決まり、子供の学校を調べ始めたばかりの数か月の私の率直な感想でした。
 主人に、シンガポール駐在って、ラッキーなんじゃなくて、貧乏くじだったんじゃない???と何度か弱気な愚痴?文句?を口走ってしまったくらい、インターナショナルスクールに支払う学費を計算して溜息をついていました。
 とはいえ今は、こちらで生活を始め、子供達もインターナショナルスクールに楽しそうに通っているのを見ると、まあ良かったのか、と自分で自分で納得させてはいますが、それでもまあ、、、何かにつけ高いな~、と思わずにはいられません。
 しかも、ただでさえ高いのに、子供が1人じゃなく、2人、3人といると、2倍、3倍とかかってきます。
 かつ、学費以外にかかる費用が次から次にわいてきます。いざ学校決めると、入学一時金やらデポジットやら、秒の速さで請求が来て、まあ、それは覚悟していたから100歩譲ったとしても、制服やら学校の学用品やらを買いに入学前に訪問にしたら、教科書や、学校規定の文房具まで、じゃんじゃん買わされ、もうその勢いに最後は圧倒されました。
 そしてこんなに高いのにも関わらず、驚くほど休みが多いのがインターナショナルスクールです。はい???またお休み?ってくらい、休みます。先生のワークライフバランス的には、最高な職場だと思いますが、子供を持つ母親としては、頭が痛いです。

 前置きがかなり長く、愚痴っぽくなってしまいましたが、本題です。

 質問:シンガポールのインターナショナルスクールに通わせるためには、年収いくら必要なの?
 
 両親+子供2人という家族4人をモデルケースとして、お答えします。
 答え:年収2000万円は最低必要です。

 シンガポールで子育てしていくためにかかる2大出費である教育費と住居費の概算は、以下のとおりです。
 教育費:平均的なインターの学費年間400万円×2人→800万円
 住居費:平均的な族4人が住むシンガポールのコンドミニアムの家賃60~70万円→800万円
 
 年収2000万円でも、教育費と住居費除くと、もう手元に400万円しか残りません。
 うそでしょ、うそでしょ???って思いますよね。本当です。これが現実です。
 そしてお気づきのとおり、税金は考えてません。シンガポールは日本に比べると税金がかなり安い国なので、低く見積もってざっくり100万円税金でもってかれるとすると、残り300万円ですね。
 これで、食費とか、交際費とか、衣服費とか諸々やりくりしていかなければなりません。
 はい、まったく贅沢できません。ギリギリの生活になります。。。なので、最低2000万円がボーダーラインですね。

 且つ、インターナショナルスクールの学費は年々上がっていて、2023年の今年は、各校とも6-15%と大幅に値上げをしてきました。これは、シンガポール全体の物価が上がっていることや、コロナの時期にまっとうな学費の値上げをできなかったことなどが影響しているようです。
 そして住居費用(コンドミニアムの賃貸価格)も前年比150~200%という日本人の感覚では、何それ?っていうくらいの信じられない水準で上がり続けており、金銭的に楽になりそうな見通しはゼロで、厳しくなる予感しかしません。。。なので、欧米の駐在ファミリーの話を聞いていると、年収3,000万円はないとまっとうな暮らしはできないよね、と普通に話していて、日本人との金銭感覚が違うか、、、という事実に毎度密かに驚かされます。

 しかし、年収2,000万円ないと絶対シンガポールのインターナショナルスクールに子供を入れて生活することができないのか?というと、実はそれ以下の年収でも可能な方法はあります。それは2大出費の住居費と、教育費のランクをそれぞれ落とすという方法です。
 具体的には、住居費は、一般的に外国人ファミリーが住む”コンドミニアム”というプールや、テニスコート、バーベキュー施設などがついたホテルのようなファシリティに住むことをあきらめ、シンガポール人が住むHDBという公団マンションに住めば、半額くらいまで下げることができます。
 また問題の教育費については、インターナショナルスクールの学費には、学校によって大きな差があり、一般のインターの半額くらいで行けるやや価格が安めの学校に行かせることで、節約を図ることができます。一般のインターナショナルスクールより安い学費の学校の選択肢としては、主に以下3つがあります。

  1. Budget Schoolといわれる格安インター(One World International School、Middletonなど)
  2. シンガポール政府が推進し資金援助しているローカルインターナショナルスクール(ACS Internationalなど)
  3. 日本人学校

 これらの学校の学費は、一般のインターナショナルスクールに比べると、半額から3分の2ほどと、安くなっているので、前述のモデルケースの試算から比べるとだいぶ余裕資金が出てきます。
 特に日本人の家庭で、中学生などある程度学齢が上がって英語力がないままシンガポールに来たケースや、帰国後の受験のために日本のカリキュラムでしっかり勉強をしておきたいなどのニーズがあるご家庭は、日本人学校を選択するケースも多く、それにより学費をおさえることが可能です。子供が2人以上いるご家庭では、1人は日本人学校に、残りはインターになどと分散させ、学費を節約しているケースもよく見られます。

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